商品コード:1421-010[HM] G.レオンハルト(cemb) / バッハ:平均律クラヴィア曲集 第2巻(全24曲)BWV.870〜893
商品コード: 1421-010
商品詳細:レオンハルトは第2巻を1967年に先に録音して、すぐグルーヴガード厚手盤で単独発売(独ではクリームレーベルの箱)した。その後1972年に第1巻を録音し、全曲が完成したところで5枚で全曲の箱が出た。第1巻の単独発売は存在しない。どちらもHarmonia Mundiが常時使用するドイツのバイエルン州シュヴァーベン地方キルヒハイム、フッガー城、糸杉の間スタジオ(天井などが黄金分割によって設計・施工され、コレギウム・アウレウム[黄金楽団]の名前の由来となった)にて録音。結局、第1巻は単発されず、箱を購入すると、第2巻がダブるが'70年代の薄いプレスとは、格段に異なるこの第2巻のオリジナルを無視する訳にはいかない。部屋いっぱいに芯のある輝かしいチェンバロの音が広がる。ほとんど小宇宙さえ感じさせるこの再生音は'70年代のプレスには出せない。使用楽器は第1巻が、パスカル・タスカンのモデルによるデイヴィッド・ルビオ製(1972年オックスフォード)、第2巻が、J.D.ドゥルケンのモデル(1745年アントワープ)によるマルティン・スコヴロネク製(1962年ブレーメン)。第2巻に使用したJ.D.ドゥルケンのモデルの方がやや地味な音色の楽器である。オランダのエディソン賞受賞録音である。ピアノで演奏した平均律クラヴィア曲集とは全く異なるイネガル奏法(頭の拍にアクセントを置いて引き伸ばすバロック音楽特有の奏法)を現代に復活させた立役者であると言われるグスタフ・レオンハルト。チェンバロならではの世界を見せてくれる画期的な古楽奏法で一世を風靡した録音だった。それまでのチェンバロによる平均律クラヴィア曲集はモダン・チェンバロで精神性を追求したランドフスカに代表されるスタイルが中心であった。その後ヴァルヒャ、リヒター、ルージチコヴァー、アールグリムなどが続くが、レオンハルトはそれまでの楽譜に忠実なスタイルを根底から変えてしまったといっても過言ではないだろう。このイネガル奏法による独自のアクセントは初めて聴いた人を驚愕させ、その後に続く奏者たちの一つのスタンダードとさえなった感がある。流れはスムースとは言えず、常に引っ掛かりを感じるこの奏法こそがレオンハルトの特長であり、一度このスタイルで聴いてしまうとそれが自然に感じられるようになるから不思議である。楽器の特徴もあるが、硬質で硬い印象を与える音色もまたレオンハルトの特長であると言える。その後台頭するトン・コープマン、ピノック、スコット・ロスらの演奏はレオンハルトよりスムースな流れであるが、充分にレオンハルトの影響を受けている。すなわちチェンバロによる平均律クラヴィア曲集にはレオンハルト以前とレオンハルト以降という区分さえ出来上がった印象を受ける。それだけこの録音は歴史に残る演奏であった。
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